クレジットカードのポイント有効期限
ポイントの有効期限もクレジットカード選びのポイント
クレジットカードのポイントには、通常2年間の有効期限があります(1年間や3年間の場合もあり)。有効期限を過ぎれば、ポイントは失効してしまうため、クレジットカードをお得に使いこなすためには、ポイント有効期限をしっかりと把握し、期限前にポイントを使用しなければなりません。
しかし、中には「クレジットカードの利用は年に数回程度」「ポイントの有効期限を常にチェックするのは面倒」という方もいらっしゃるでしょう。
有効期限を気にせずクレジットカードを使いたいときは、ポイントに有効期限が設けられていないクレジットカードや、ポイント有効期限を延長できるクレジットカードに注目してみましょう。
本特集では、クレジットカードのポイントプログラムの中でも、ポイントの有効期限が無期限または実質無期限のものにスポットを当てて、ポイント還元率や特典などを解説。それぞれのポイントを貯めるのに最適なクレジットカードも紹介します。
せっかく貯めたポイントを無駄にしないためにも、本特集をクレジットカード選びの参考にしてください。
ポイント有効期限が無期限&実質無期限のクレジットカード5選
1. 永久不滅ポイント
「永久不滅ポイント」は、セゾンカードが提供するポイントプログラムです。有効期限がないポイントとしては、もっとも知名度が高く、一度は名前を聞いたことのある方も多いでしょう。
永久不滅ポイントは、セゾンカードが発行するクレジットカードで貯めることができます。原則的にカード利用1,000円につき1ポイントが貯まり、100ポイントから、Tポイントなどの提携ポイントやギフト券・電子マネー・マイル・その他商品などに交換可能。1回の買い物が1,000円以下の場合でも、毎月の利用総額に対してポイントが付くので無駄がありません。
ポイント還元率は、0.45%から1.0%。100ポイントにつき450円から1,000円分の提携ポイントやギフト券へと交換することができます。貯めたポイントを、運用し増やすことができる「永久不滅ポイント運用サービス」も、他にはない永久不滅ポイント独自のサービスでしょう。
また、セゾンガードが運営するネットショッピングサイト「SAISON POINT MALL」を経由して買い物をすると、最大30倍のポイントを獲得することも可能。
永久不滅ポイントに対応しているクレジットカードは、50種類以上と非常に豊富なため、ライフスタイルに合ったカード選びができるのも魅力の一つです。
おすすめの1枚
セゾン・パール・アメリカン・エキスプレスカード 公式サイトへ行く
「セゾン・パール・アメリカン・エキスプレスカード」は、クレディセゾンが発行するクレジットカード。年会費は初年度無料で、2年目以降も年1回のカード利用があれば無料となります。
空港でのコート預かりサービスの優待特典や、国内リゾートホテル「休暇村」での宿泊が10%割引・海外用WiFiや携帯電話レンタルサービスの優待など、旅行関連の特典が多い点も特徴です。
年会費 | 初年度無料、次年度以降1,100円 |
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ポイント還元率 | 0.50%~3.00% |
ポイント有効期限 | なし |
主なポイント交換先 | 商品、ポイント運用(永久不滅ポイント運用サービス)、各種ギフト券、ANAマイル、Tポイントなど |
2. ダイナースクラブ リワード
ダイナースクラブリワードは、ダイナースクラブカードが提供するポイントプログラムです。ポイントには有効期限がなく、貯まったポイントは、1,000ポイントから、あらゆる商品やギフト券・他のポイントやマイルへの移行が可能です。
ダイナースクラブリワードのポイントは、ダイナースクラブカードやダイナース提携クレジットカードの毎月の利用総額に対し、100円ごとに1ポイントが付与され、公共料金の支払いでは200円ごとに1ポイントが貯まります。
ポイント還元率は、交換する商品・ポイントによって異なりますが、例えば2,500ポイントで楽天ポイント1,000ポイントへの移行が可能となっており、その場合のポイント還元率は0.4%です。
ただし、ポイントをマイルに移行する場合は、1ポイント=1マイル(1,000ポイント単位)での交換が可能なため、マイル還元率は1.0%に。ポイントに有効期限がないため無期限でマイルを貯められることもあり、マイラーの間で知名度の高いポイントの1つです。※マイルへの移行は「ダイナースグローバルマイレージ(年間参加料6,000円)」への登録が必要です。
おすすめの1枚
ダイナースクラブカード 公式サイトへ行く
ダイナースクラブカードは、世界で最初に発行されたクレジットカード。年会費は2万2,000円(税別)かかりますが、高いステータスと豪華な特典を手にすることができます。
例えば、「ダイナースクラブエグゼクティブイニング」では対象レストランのコース料理が2名利用で1名分無料、6名利用で2名分が無料に。その他にも、エンターテイメント・旅行・ゴルフなど、あらゆるシーンで特典が用意されています。
年会費 | 2万2,000円(税別) |
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ポイント還元率 | 0.4%から1.0% |
ポイント有効期限 | なし |
主なポイント交換先 | 商品、ギフト券・商品券、ANA SKYコイン、スターバックスカードチャージ、楽天ポイント、提携航空会社のマイルなど |
3. メンバーシップ・リワード
メンバーシップ・リワードは、アメリカン・エキスプレスのポイントプログラムです。ポイントの有効期限は3年間ですが、その期間中に1回でも商品・マイル等と交換することで、その後のポイント有効期限が無期限になります。
メンバーシップ・リワードのポイントは、アメリカン・エキスプレス・カード発行のクレジットカードで貯めることが可能。原則的にカード利用100円ごとに1ポイントが付与されますが、対象店舗ではボーナスポイントが用意されていることも。また、「ぐるなび」とポイント連携をしておき、ネットでレストラン予約をすると、カード利用分のポイントに加えて「来店人数×100ポイント」のボーナスポイントが加算される点も魅力です。
メンバーシップ・リワードのポイント還元率は、原則0.3%。3,000ポイントから1,000円分の商品券やギフト券へと交換できるほか、ポイントをカード利用代金やオンラインショッピングの支払いに充当できる独自の制度「ポイントフリーダム」も、同還元率となります。ただし、ポイントをマイルへ交換する場合は、2ポイント=1マイル(2,000ポイント単位)での交換が可能なため、マイル還元率は0.5%にアップします。※ANAマイルへの移行は「メンバーシップ・リワード ANAコース(年間参加費5,000円・税別)」への加入が必要です。ANA以外の提携航空会社14社へのマイル交換は無料。
なお、メンバーシップ・リワードには、上位会員制度である「メンバーシップ・リワード・プラス」があります。「メンバーシップ・リワード・プラス」に参加すると、ポイント還元率・マイル還元率とも最大1%にアップ。参加登録費として年間3,000円(税別)がかかりますが、参加と同時にポイント有効期限が無期限になるため、あわせてチェックしておきましょう。
おすすめの1枚
アメリカン・エキスプレス・カード 公式サイトへ行く
メンバーシップ・リワードでポイントを貯めるなら、王道の「アメリカン・エキスプレス・カード」がおすすめです。年会費1万2,000円(税別)のクレジットカードですが、特典をフル活用すれば、年会費以上に得をすることも可能でしょう。アメリカン・エキスプレスの空港ラウンジを同伴者1名まで無料で利用できるなど、旅行時に少しリッチな気分を味わえる特典も魅力です。
年会費 | 1万2,000円(税別) |
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ポイント還元率 | 0.3%から1.0% |
ポイント有効期限 | 3年間 |
主なポイント交換先 | 商品、ANAマイル、クーポン・商品券、楽天ポイント、Tポイントなど |
4. 楽天ポイント
楽天ポイントは、楽天グループが提供するポイントプログラム。有効期限は1年間ですが、1年以内(期間中)にポイントを獲得することで、その都度ポイントの有効期限が延長されます。そのため有効期限は、実質無期限。
楽天ポイントは、1ポイント1円相当で、1ポイントから利用が可能。楽天グループ(楽天市場、楽天トラベル、楽天モバイルなど)の支払いでの利用や、楽天Edy・ANAマイルなどへの交換が可能です。また、街中でも楽天ポイントを利用できるお店が増えており、マクドナルドやミスタードーナツなどでの支払いに利用できるため、使い勝手の面でも優秀なポイントと言えるでしょう。
おすすめの1枚
楽天カード 公式サイトへ行く
楽天ポイントを効率よく貯めるなら、やはり楽天カードがおすすめ。楽天カードは年会費無料のクレジットカードで、カード利用100円ごとに楽天ポイント1ポイントが付与されます(ポイント還元率1%)。楽天カードを利用すれば、楽天市場での買い物が常時4倍になるため、楽天市場を頻繁に利用する方には必携の1枚です。
年会費 | 永年無料 |
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ポイント還元率 | 1% |
ポイント有効期限 | 1年間 |
主なポイント交換先 | 楽天グループでの支払い、楽天ポイント取扱店での支払い、楽天Edy・ANAマイルへの交換 |
5. リクルートポイント
リクルートポイントは、リクルートグループが提供するポイントプログラム。提携クレジットカードの利用や、リクルートグループ(ポンパレモール、じゃらん、HOT PEPPERなど)のサービス利用によってポイントを獲得できます。ポイントの有効期限は1年間ですが、1年以内(期間中)にポイントを獲得することで、有効期限が延長され、実質無期限でポイントを貯めることができます。
リクルートポイントは、Pontaポイントに交換することで、ローソンやケンタッキーフライドチキンなどPontaポイントが利用できる店舗での支払いに利用することができます(Pontaポイントからリクルートポイントへの交換は不可)。リクルートポイントとしては、上述したリクルートグループでの支払いに利用することができます。
交換レートは、リクルートポイント1ポイント=Pontaポイント1ポイント=1円相当で、1ポイント単位で利用可能。楽天ポイントと同じく、使い勝手の良さが特徴です。特に、ネットショッピングよりも、コンビニや美容室・レストランなど、実店舗での利用時に効果を発揮するポイントと言えるでしょう。
おすすめの1枚
リクルートカード 公式サイトへ行く
リクルートが発行するリクルートカードは、年会費無料のクレジットカード。毎月のクレジットカード利用額合計の1.2%のポイントが付与されます。例えば、ひと月のクレジットカード利用合計額が1万円の場合、120ポイントを獲得可能。リクルートグループでのカード利用だけでなく、通常のショッピングや公共料金の支払いでも同じ還元率となります。また、ポンパレモールでの買い物では最大4.2%、じゃらんでの宿泊予約は最大3.2%に還元率がアップ。リクルートグループのサービスをよく利用する方におすすめです。
年会費 | 永年無料 |
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ポイント還元率 | 1.2% |
ポイント有効期限 | 1年間 |
主なポイント交換先 | リクルートグループ(じゃらん、HOT PEPPERなど)での支払い、Pontaポイントへの交換 |
ポイントの有効期限を延長する方法
提携ポイントに交換して有効期限を延長
ポイント有効期限が迫っており交換先に悩んでいるような場合は、一度、他の提携ポイントに交換し、ポイント失効を避ける方法もおすすめです。
例えば、手持ちのクレジットカードのポイントを、利用できるシーンの多い楽天ポイントやTポイント等に交換しておけば、クレジットカードのポイント有効期限を実質延長することが可能。
ただし、最小交換単位が大きいポイントプログラムやクレジットカードの場合は、この方法は不向きです。1ポイント単位で交換・利用できるクレジットカードを選ぶと、なお良いでしょう。
ポイント有効期限の延長を申請できるクレジットカードを使う
また、ポイント有効期限の延長制度があるクレジットカードも覚えておいて損はないでしょう。
ライフカード株式会社が発行するクレジットカード「ライフカード」は、通常のポイント有効期限は通常2年ですが、申請することで3年延長することが可能。つまり、最長でポイントの有効期限を5年間にすることができます。延長の申請はインターネットから簡単に行えるので、併せて覚えておきましょう。
ライフカードのポイントプログラムは、「LIFEサンクスポイント」。ライフカードの利用1,000円ごとにサンクスポイント1ポイントが付与されます。貯めたポイントは300ポイントから楽天ポイント1,500ポイントなどに交換可能(ポイント還元率0.5%)。入会後1年間はポイントが1.5倍(ポイント還元率0.75%)に。また、誕生月にはポイントが3倍(ポイント還元率1.5%)になり、お得にポイントを貯めることができる1枚です。
ポイント失効を防ぐために
いかがでしたか。各クレジットカード会社が提供するポイントプログラムには、有効期限の取り扱いに大きな違いがあります。クレジットカードを選ぶ際には、ポイントの還元率だけでなく、「有効期限の有無」や「延長の可否」なども必ずチェックしましょう。
こまめにポイントを確認することが苦手、という方は、有効期限のないポイントプログラムやクレジットカードがおすすめです。
また、獲得したポイントの使い途が商品に限られていたり、周囲に利用できる店舗等がないと、せっかく貯めたポイントも無駄になってしまいます。ポイントの交換先や使い勝手にも目を向け、自分のライフスタイルに合った利用ができるポイントプログラム・クレジットカードを選ぶようにしましょう。
Writer:久我裕紀